「タイムドメイン」とは、何でしょうか?
タイムドメインスピーカーと従来のスピーカーを比較しながら、その違いをご説明しましょう。
音の捉え方の違い
従来のスピーカー |
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音を周波数成分の集合と捉えています。
![]() 周波数成分の例として、上図のようなグラフィックイコライザーの表示があります。これは、各周波数毎にその音量の大きさを表示しています。 このように、音を周波数成分で考える理論を「周波数領域理論( Frequency Domain)」と言います。 |
タイムドメインスピーカー |
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音を耳に届く空気の波(圧力変化)と捉えています。
![]() 空気の波の例として、上図ようなオシロスコープの表示があります。これは、音の波形の大きさを時間を追って表示しています。 このように、音を圧力の時間変化で考える理論を「時間領域理論(Time Domain)」と言い、タイムドメイン社由井啓之氏が発明した理論です。 |
再生する音の違い
従来のスピーカー |
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周波数成分を複数のスピーカーで合成して再生しています。
![]() 音がすべてきれいな定形波ならば、この理論でも再現性があります。 しかし、実際の音楽には、さまざまな音が含まれており、パルス波の固まりと言えます。周波数領域理論では、パルス波や無音に対して、周波数成分の合成では正確に再現できない矛盾があります。 |
タイムドメインスピーカー |
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原音の耳に届く空気の波をそのままスピーカーの振動板で忠実に再生しています。
![]() タイムドメインスピーカーでは、原音の空気の波を、そのまま忠実に再現しようとしています。 タイムドメインスピーカーから出る音は、背景音も含めた収録時の空気の波そのものであるため、生演奏をしているかのような臨場感が再現されます。また、空間的にも時間的にも矛盾が無いため、聴いていてストレスがありません。 |
スピーカーの再生方法の違い
従来のスピーカー |
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従来のスピーカーは、音を箱(エンクロージャー)内で響かせて再生しています。
箱内で音を共鳴させることで、大きな音を再生できます。 しかし、その共鳴が箱自体を共振させてしまうため、スピーカーユニットの振動板の動きを邪魔して、音が歪んでしまいます。 |
タイムドメインスピーカー |
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タイムドメインスピーカーは、スピーカーユニットの振動板だけを動かして、音を再生しています。
タイムドメインスピーカーは、箱の共振を極力避ける筒型や卵型の構造になっています。 箱が止まることで、スピーカーユニットの振動板を正確に動かすことが可能となり、原音に限りなく近い空気の波が再現できます。 |
従来のスピーカー |
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従来のスピーカーは、音を箱(エンクロージャー)内で響かせて再生しています。
大きな口径のスピーカーは、たとえ箱の共振が無かったとしても、スピーカーユニットの振動板自体が共振してしまうため、音が歪んでしまいます。 |
タイムドメインスピーカー |
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タイムドメインスピーカーは、スピーカーユニットの振動板だけを動かして、音を再生しています。
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